★Dear Freddie Mercury★
This song is "Jealousy" from Queen's 7th Album,『Juzz』
Freddie Mercury : Vocal . Piano. He was born on 5 september,1946. and He has given "love" for sing his songs to many people in his life. On 24 December,1991. The candle of his life dead.
Freddie Mercuryと言う人間を、一言で語るのは困難である。彼は、知る人ぞ知るQUEENというBANDのボーカリスト兼ピアニストである。1970年、BAND結成以来、20枚近くのアルバムを世に残し、その生涯において常に誇りとこだわりを持ち、孤高のエンターテナーであり続けた。1991年、Freddie Mercuryの死によるQUEENの実質的活動停止に至るまで、約20年余り、不動のメンバーで活動し続けてきた。QUEENというBANDの音楽性自体、多種多様を究め、アルバムを拝聴しても理解できるように、クラシカルな要素を根幹とした、荘厳たる完璧主義を貫いた赴きを感じる。しかし、その完璧主義の中に時代の流れに敏感に対応した柔軟な側面も存在する。全ては、誇り高きイギリス貴族の風貌を象徴する。すなわち、このBANDを一言でロック音楽という範疇の中で定義するのは不可能に等しい。そして、そのBANDの中心的役割を果たしていたのがFreddie Mercury。その人である。彼自身、インドに渡っていた幼少の頃、ピアノで際立った才能を開花させ、その後、イラストレーター及びグラフィックデザイナーとして生活し、アーティストとしての自覚を確立していった。その際に培われた才能が、その後、彼が世に送り出す創造物の根源となる。

ここで彼のLife Workを理解すべく、QUEENの音楽的特徴を各々のAlbumを通じ大きく分類する。まず、QUEEN初期3枚のAlbumについては、Hard Rockを主体とした「激しさ」と「美しさ」を兼ね備えた幻想的世界が見い出せる。そして、シンセサイザーを一切使わない。というこだわり、1つ1つの音を丹念に創作する完璧主義を見据える鮮烈な印象が感じられる。ここに、Queenの初期の音楽的路線が打ち出される。

First Album『Queen』は彼等のデビューアルバムであり、あたかもLed Zeppelinの再来を漂わせる印象を受ける。Hard Rockまたはグラム・ロック色の強い楽曲が並べられ、全体を通じ、彼らのこだわりを詰め込んだ象徴的な、記念すべきAlbumである。この頃のFreddieのヴォーカルはバンド創世記と言う見方もあり、力強い曲調に自身の存在が確立されていない赴きも感じる。しかしFirst Albumにしては、その完成度はかなり高いものと言えよう。全てはここから始まり、QUEENの序曲が集約されている。

そしてSecond Album『Queen』では前作の路線を踏襲しつつ、作品に「善(A Side=Side White)と悪(B Side=Side Black)」各々テーマを与え、彼らの音楽範疇にイメージを開花させ、自らの音楽性を更に正当化させる強力な説得力をAlbumの中に咲かせた。特に全曲Freddie作の悪(B Side=Side Black)は壮絶な組曲的展開が繰り広げられ、筆舌に尽くし難いプログレッシブ要素([Nevermore]etc.)を確立した。初期の中でも私が最も好きな1枚でもあり、何度聞いても感動的の一言に尽きる作品である。

Third Album『Queen。:SEER HEART ATTACK』では、それまでの音楽路線上に、過去にないヴァラエティ豊かな遊び気分を加えた。この頃から大衆受けする親しみやすさが存在するエンターテインメントを意識した楽曲が目立つようになる。イメージとしては、それまでの「黒」を意識する荘厳な雰囲気から、余裕を兼ね備えたカラフルな色を想像できる。その奇抜な試みによってか?彼等にとって初めての世界的ヒット曲、[Killer Queen]、を生み出すこととなる。私の感覚では「QUEENって、こんな曲もかくんだ?」と驚嘆させられた1枚。ロックファン以外でも、難なく聞ける代物だが、初期の荘厳さがお好きな方には???

その後に発表された4th Album『A NIGHT AT THE OPERA』は彼等にとって、それまでの方向性、そして、その多面性、複雑性、全てを凝縮した集大成的な作品となった。The Beatlesが『SGT.PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND』という作品によって彼等自身の音楽的集大成を完成させ、売り上げにおいても天文学的金字塔を打ち立てたように、QUEENにとっても初の全英NO1を成し遂げ、社会的認知度と共に成功を収めた作品である。そして、貴族文化の象徴とも言える「OPERA」をモチーフに、180人相当のオペラ風コーラスを実践した [Bohemian Rapsody]をはじめ、全12曲に芸術的な壮大な繋がりを感じさせる個性を持つ。特に、この頃のFreddieは優しさと美しさを盛り込んだ「静」と激しさを伴う「動」の2面性を持った歌唱法を駆使し、作品自体に究極の魂を吹き込んだ。QUEENを始めて聞く人が、最初に入る入門篇としては定番であろう。

そして、次に発表された5th Album『A DAY AT THE RACES』では楽曲的には前作の延長路線をとりつつ、対を意図する作品を作り上げた。それは、各々のアルバムジャケットを見ても分かるように、前作では、白地にイギリス王国の王冠を据えたデザイン画、そして『A DAY AT THE RACES』では、黒地に前作と同様のデザイン画を置く、という趣向が成された。アルバム・タイトルにおいても、前作の『A NIGHT ・・・』と『A DAY ・・・』といった具合に、作品の相対性を強く誇張している。「OPERA」も「RACES」も貴族的荘厳さの象徴とも言え、これらの2作品ともゴージャスの一言に尽きる。そして、この2作品において、彼等の初期から継続されてきたポリシーの完成を示唆できる。ここにきて、1つのQUEENにおけるテーマが終了し、後に新たな作風へと移行する路を辿ることとなる。作品中の[Somebody to love]はLiveでもよく演奏されている!

6th Album『NEWS OF THE WORLD』では大作志向の前2作から比べると、コーラスの厚さ、音色の多様性は相変わらず継統しつつ、シンプルでメッセージ性の強いストレートな作風へと移行した。楽曲そのものは、アルバム全体としての繋がりから、単体、1曲1曲に重点を置く趣向が目に付く。見方によっては、統一性がやや薄れてきた感も察せられるが、QUEENにとっては一つの曲各々に個性を与えることによって、逆に聞き手の心に深い味わいを残こさせる名曲を作り出すきっかけになったのは間違いない。まさに、このアルバムは、作風移行の過渡期を感じさせる重要な役割を持つ作品である。作品の最後の曲では、古典Jazzに挑戦し、Freddieの各々の曲に対する歌い分けのレベルは、既にロックボーカリストの域を超えている。そして、作品中の[We are the champions]は彼等の代表曲となった。

7th Album『Juzz』は、極端な作風の変化が感じられる。私が最も気に入っているアルバムである。内容的には大作志向が更に後退し、シンプルかつポップな曲が目立つ。そして、Bandとしては、さらに大衆受けする作風に到達し、1曲1曲のインパクトは新鮮で、聞くに優しくシンプルである。しかし、テクニックや彼らのこだわりは、そのシンプルな中に更に強調されている。彼らの音楽性が一歩一歩、成長の途を駆け登っている現れであろうか?ちなみに『Juzz』というアルバム名ではあるが、Juzzのジャンルに属している曲は1曲もない。そこには、円熟さが増した余裕さえも感じられる。特に、このアルバムで強調したいのは、Freddieの歌い手としての円熟度は、この作品で更に新しい境地に達した。[jealousy],[Don't stop me now]等を収録。

その後、初のライブ・アルバムを挟んで、1年半のインターバルを迎えることとなる。9th Album『THE GAME』では前作同様、シンプルでポップ、ヴァラエティ豊かな楽曲が継続された。特にアメリカ市場を意識した、それまでに実践したことがないジャンルにも挑戦した。その結果、作品中のシングル2曲が初の全米NO1を収得し、『THE GAME』アルバム自体も初の全米NO1を獲得した。そして、奇妙なことにこのアルバムは英国よりも、米国でヒットし、名実共に長いバンドの歴史の中で、最高峰の域に達したと言えよう。ちなみに、作品中の[Save Me],[Play The Game]は、良い曲だ!

そうして、10th Album『FRASH GORDON』では、初の映画用サウンドトラックアルバムを手掛けることとなる。本作品は、あくまでも映画鑑賞用の音楽のため、本来のQUEENの各Albumに比較すると、聞き手の充実度は賛否両論ではあろうが、映画との相互作用を促す音楽として、実験的な挑戦も感じられる作品である。余談ではあるが、私が唯一、所有してないCDである。

この間、ベストアルバム1枚を含んで、彼等にとっては革命的、12th Album『HOT SPACE』の制作に至る。この作品は、従来のQueen Funにとってみれば、その音楽性の突然の変化に賛否両論の意見が出るところである。しかし、私はこの作品は最も気に入っているAlbumの1つである。それまでの、シンプルかつポップな作風に、より80年代のディスコブームを意識した音作り、ファンクに傾倒しはじめた楽曲、全てにおいて斬新で革命的である。そして、この頃にはシンセサイザーを堂々と使用し、より「Dance Music」を強調した志向に、時代に敏感に反応することのできるQueenの柔軟さを再確認できる。Freddieの音楽的センスの非凡さは、このアルバムを聞くことによって実証できる。そして、デビッド・ボーイとの初の共演、共作である[Under Pressure]も話題になった。

その後、2年というインターバルを経て、13th Album『THE WORKS』を創作する。この頃のQUEENはメンバー各々のソロ活動が盛んに行われ、Band面での結束力という点では安定したものではなかった。そういった情勢の中で、Band自身の自己再確認を打ち出すべく、Bandにとって重要な位置付けが成されている作品である。前作の様に革命的挑戦は形を潜め、原点に戻ったシンプルな作りに徹している。作品自体の統一性、インパクトは薄れているものの、聞きやすく、収録曲の[It's a Hard Life]などは、QUEENらしさが最も良く表現された曲である。

80年代に入る頃から、それまで、1年に1枚というペースで、作り続けてきたアルバムは、次第にインターバルが長くなって行った。その中で、前作から約2年後に発表された、14th Album『A KIND OF MAGIC』は、結果的に映画のサウンドトラックとして使用されたが、QUEENのこれまでの作品の中で最もポップで、娯楽的要素を含む作品となった。特徴として、ライブを意識する盛り上がりのある曲([Friends will be friends]などが代表的)が名を連ねる。事実、この頃は、南アメリカでの大規模なコンサートツアー、イギリス”ウエンブリースタジアム”での数万人を集めるライブといったパフォーマンス的に近年稀に見る、ライブ活動を盛んに行っていた。そして、この後、Queenはライブ活動を一切停止し、再び、肉眼で彼等のパフォーマンスを見ることは出来なくなった。そして、長い沈黙の期間に突入する。

Queen史上初の3年というインターバルを経て、16th Album『THE MIRACLE』を発表する。もちろん、このアルバムに関してのコンサートツアーは一切行われなかった。この作品は、アメリカンロックをかなり意識していると見え、ポップであるのは言うまでもないが、サウンド面では音が非常に骨太に構成されている。アルバム自体に流れるような統一感が感じられ、Freddieの声は絶叫を超えて、神がかり的な領域に達しようとしていた。実際、彼が、病魔に犯されつつあったことは、当時、誰も知る余地はなかった。

そして、Freddieの生前のアルバムとしては最後のアルバム17th Album『INNUENDO』を発表する。このアルバムは、近年これまでになかった程の、重々しさと壮大さを演出し、より初期の音楽性に振り返ったかのドラマ性を感じさせる。イメージ的には、暗い雰囲気の中に希望的な美しさが表現され、収録されている曲、1つ1つに人生の命題ともいうべき魂が込められている。そして、Freddieが何かを強く訴えかけているかの錯覚さえも覚える。

QUEEN後期のFreddieは、何かに取りつかれたかのように、意欲的に積極的になっていた。その答えは、意外な結末によって明らかにされた。以前から体調が優れていなかったFreddiは『INNUENDO』発表11カ月後、1991年11月23日、公に自らがエイズに感染していることを公表する。そして、翌24日のPM7時、彼は何事もなかったかのように永遠の眠りについた・・・・このことによって、答えは出た。

彼の死から4年後、QUEENのNew Albumであり、かつLast Album『Made in heaven』が残りのメンバーの手によってに作られた。この作品は、彼が生前から、ソロ作品として完成していたものや、死の直前にレコーディングされていたものを、新たにQUEEN Versionとして録音し直したものだ。作品中の[Too much love will kill you]も元々は、QUEENのギターリストであるBrian Mayが作曲し、歌も彼が歌ったものだが、別バージョンでFreddiがヴォーカルを録ったものを、新たに収録している。やや、寄せ集め的な赴きもあるが、QUEENのメンバーがFreddieに向けて、最後のはなむけを行っているようにも思える。感動的な[It's a beautiful day]という曲から序章を成し、アルバムの最後にも、この曲が再びReprise versionとして使われている。彼は現在でも、人々の心の中にいつまでも生き続けている。そう、彼が生きた日々は、いつも[It's a beautiful day]だったのだ。夢は終わったのだ。彼はその短い生涯において、常に繊細なほど完璧主義にこだわり、人前では弱さを一切見せず、史上最大のエンターテナーとして君臨した。そして、最後の最後まで、レコーディングを繰り返し、自身の持つ全ての思いやりを、歌うということによって人々に与え続けてきた。私は力説したい、彼ほど華麗で、力強く、繊細で、人々に愛された人間はいないと・・・・・・

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